DX事例
2024.02.13
クラウドサービス(kintone)活用による顧客管理システムの構築
今回は、弊社のクラウドサービスの活用事例をお伝えします。
2024/2/5投稿の「クラウドサービス活用のポイントと注意点」のコラムでも触れましたが、クラウドサービスは保険代理店の業務効率化や顧客満足度向上に大きく貢献できるツールです。その中でも、kintoneは、カスタマイズ性や連携性が高く、様々な業務シーンに対応できるため弊社では導入領域が広がっています。それでは、5年前にkintoneで顧客管理システムを構築した事例をご紹介します。
■システムの概要
この事例では、kintoneをプラットフォームとして以下のような顧客管理システムを構築しました。
・顧客情報の一元管理
顧客情報、顧客の担当者情報、契約情報などのお客さまの情報を管理し、顧客コードや契約コード、案件コードで紐づけて一元管理
・営業進捗の管理
更改見込契約・新規見込契約などの案件情報、それに付随する活動履歴をもとに営業進捗管理し、分析プラグインでリアルタイムでKPI管理
・顧客とのコミュニケーションの強化
名刺管理システムから顧客担当者情報を連携し、メール配信プラグインと連携して定期メルマガを配信、また、MyPageプラグインを用いて契約一覧を確認できる顧客MyPageを構築
【2024/2/16追記】
愛知県所在の保険代理店様より以下のご質問をいただきましたのでこちらで回答します。
・プラグインは何を使用されていますか?
→分析プラグインはKrewDashboard、メール配信プラグインはkMailer、MyPageプラグインはkViewerです。
・名刺管理システムは何を使用されていますか?また、どのように連携していますか?
→名刺管理システムはsansanを使用しています。連携方法は当初はRPA、その後APIに変更しています。
鹿児島県所在の保険代理店様より以下のご質問をいただきましたのでこちらで回答します。
・開発期間はどれくらいかかりましたか?
→メール配信プラグインとMyPageプラグインの実装を除いて、約3か月です。当時の管理帳票を分析して設計に落とし込むのに半月、残りの期間はアジャイル型で開発していきました。
※メール配信プラグインとMyPageプラグインはそれぞれPhase2,3で導入しました。
■システム導入前の状況
導入前は、顧客情報や契約情報などが保険代理店システムやエクセルなどに散在しており、情報の整合性や最新性が確保できていませんでした。また、営業担当者が顧客に対して行った活動や商談の履歴も、エクセルの週報や個人のメモで管理していたため、履歴管理や引継ぎに支障が出ていました。さらに、営業進捗の把握や分析も、手作業で行っていたため、時間や労力がかかり、タイムリーな判断ができないこともありました。
■システム導入の効果
このような状況を改善するために、システムを導入いたしました。導入により得られた効果は以下のとおりです。
・情報共有の簡便化
システムにより情報が一元管理されるようになり、履歴も含めての共有が大幅に簡便化されました。
・業務効率の向上
ブラウザからアクセスできるため、場所や時間を問わずに情報を入力・閲覧・共有が可能となりました。また、エクセルとは異なり所定の条件でアラートを発信することができるため、「訪問後●日後に担当者に通知」などのリマインダー機能により、顧客のフォローアップが効率化されました。
・営業管理の強化
案件進捗や活動結果が日々更新されるため、上長による確認やアドバイスがタイムリーに行えるようになりました。また、ダッシュボードにより進捗が定量化・可視化されるので、ほぼリアルタイムで進捗を確認できるようになりました。
・顧客満足度の向上
メールマガジン配信やMyPage機能によって、顧客とのコミュニケーションも強化できました。19顧客は契約一覧を自分で確認できるようになり、また、最新の保険情報やお役立ち情報をメールで受け取ることができるようになりました。これらのサービスは、顧客のニーズに応えるとともに、囲い込みに貢献しました。
顧客管理システムを導入したことで顧客管理の在り方や社内外のコミュニケーションが劇的に改善されました。内部的な効率化だけでなく、顧客に提供できる価値も見据えて導入検討することがポイントと思います。
以上、一助になれば幸いです。
“お客さま対応品質の向上はデータの一元管理から”
(編集長・P太郎)
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