DX事例

2025.03.24

共同ゲートウェイから受信する手数料データの利用方法について

こんにちは、傾奇者です。
今回は、共同ゲートウェイから受領する手数料データについて記載したいと思います。

また、本稿では共同ゲートウェイを利用していることを前提としています。共同ゲートウェイの概要については、以前書いた記事がありますので、そちらもご参照ください。

保険代理店で働いている方は、「自身の成績が正確に計上されているか確認したい」と考えたことはありませんか?以前、システム系の会社で働いていたときは、工数×単価で見積もりを作成し、採算が合うのか気にしていました。

成績を確認したい場合、システムベンダーに依頼する、BIツールを使用してデータを抽出する、または管理しているエクセルから抽出するなど、さまざまな方法が考えられます。その際に重要になるのは、手数料とその成績計上先となる組織が正確に計上されているかです。弊社では、この成績の計上先を計上コードと呼んでいます。

 

図1

フロー

 

図1は、共同ゲートウェイから受領しているデータの種類を示しています。 

この中で手数料データと言えば、生命保険は項目2、損害保険は項目3を指します。これらの手数料データの内容は、「手数料に関連する情報」です。しかし、保険契約に関する情報は基本的な項目である証券番号などが存在していますが、必要最低限の情報に留まっており、手数料データから保険契約データを作成することはできません。そのため、手数料に関連する保険契約データを確認したい場合は、証券番号などで保険契約データと関連付ける必要があります。保険契約データは以前投稿した「保険契約データの項目利用方法について」も参考にしてください。

手数料データの項目数は保険契約データと比べると少ないのですが、2つ面白い項目を紹介したいと思います。

 

①募集人コード

これは、項目2の生命保険の手数料に存在する項目です。生命保険では個人契約が多いため、各代理店には大量のデータが存在すると思いますが、この項目を使用すると人物を特定でき、成績管理が容易になると思います。

 

②代理店分担コード

これは、項目2と項目3の生命保険と損害保険の両方に存在する項目です。共同ゲートウェイの保険契約データは非幹事契約は受け取ることができないという前提がありますが、手数料データは非幹事の手数料も受け取ることができます。

確かに、幹事であれ非幹事であれ、手数料をもらわなければ代理店の売上が把握できないため、当然と言えますね。

 

まとめ 

世の中にはさまざまな基幹システムが存在していますが、その目的はすべてお金の管理(=売上の管理)です。保険代理店の場合は、手数料の管理となります。基幹システムにとって最も理想的なのは、手数料データと関連する情報(顧客データ、保険契約データ、請求データ、入金データ、活動データなど)が関連付けられ、抽出できることです。したがって、この手数料データを関連付けることを意識した運用が必要だと思います。

しかし、現状ではこの関連付けるということを意識することが難しいように思います。皆さん営業や電話対応など日々の業務もこなしており、私自身もIT部門以外の立場なら、そこまで意識した対応ができるか不明です(笑)。 

 

フロー

 

そのため、自動化できる部分は自動化し、手動で対応する部分はデータの取り込み機能やツールなどを作成して対応するしかないと思います。無駄にシステム化する必要はありませんが、他アプリなどに影響が出ないよう独立性を保ちつつ、シンプルで多機能なものがベストですね。  

手数料データに関しては、過去に社内での質問はあまりなかったと記憶しています。ただ、手数料データは信頼性が高いという理由で、手数料データの証券番号から保険契約データと関連付けて抽出したことはありました。保険契約データが複数関連付けられることもあり、少し手間でしたが、逆に関連付けられないものは非幹事契約の手数料であったり、もしくは保険契約データが作成されていないこともあるので、更改漏れの防止にも役立つと感じました。 

 

 

(編集者・傾奇者)

 

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