DX事例
2024.11.04
kintoneとTeamsを連携!効率的なチャット機能を導入【PART-2】
こんにちは、傾奇者です。
前回に引き続き、最近kintoneに実装したTeamsとのチャット機能についてお伝えします。今回は失敗談となりますので、前回の記事(Part1)を先にご覧いただくことをおすすめします。 KintoneとTeamsの連携は、Power Automate(PA)を利用すれば実現できるという情報を得ていましたので、この方法を採用しました。具体的な手順は、インターネットの情報を参考にしながら設定していきました。
①kintoneからPAへの通知
まず、「自動化されたクラウドフローを構築する」から、kintoneで検索すると以下のようなトリガーが表示されます。今回はkintoneを更新した時に起動してほしいので「アプリ レコードが更新されたとき」を選択しました。設定は「アプリID」のみで済むため、非常に簡単です。
また、さまざまなオプションが用意されていることに驚きました。今後も追加されていくことが予想されますね。(図1)。
【図1 PAのトリガー設定】
②PAからTeamsにメッセージ送信
Teamsと連携するアクションはさまざまあります(図2)。ここでは「チャットまたはチャネルでメッセージを投稿する」を選択しました。設定は「チーム」や「チャネル」を指定するだけなので、分かりやすいです。(この部分はPart1でも説明しています)設定が終われば動作確認を実施し問題ないことを確認します。
【図2 Teams連携のアクション】
③PAからkintoneへのデータ更新
さて、あとはkintoneに値をセットする処理を追加するだけです。kintoneでアクションを検索し、「アプリ内のレコードを更新」を見つけましたので、これを選択しました。このアクションを使用して、kintoneの日付項目に本日の日付をセットし、チェックボックスをOFFにセットする処理を実装することで、作業は完了します。しかし、日付項目は候補として選択できたのですが、チェックボックスが候補として表示されず、選択することができませんでした。
さらに、kintoneの画面とPAの項目を比較してみると、「組織」や「ユーザ」といった項目も候補として表示されませんでした(図3)。「アプリ内のレコードを更新」は特定の項目は更新できないのかな?と思いながら、インターネットで検索し試行錯誤してみましたが、結局うまくいかず、あきらめることにしました。
【図3 PAの項目一覧とkintoneの項目比較】
恐らく、このアクションはkintone側で配列として定義されている項目はPAでは検知できないのではないかと思います。ドロップダウンリストやラジオボタンもkintone上で動的にパラメータを定義できるので表示されないと思われますが、試してはいません。(のちにどこかのサイトでできない旨のコメントが書かれていることを確認しました 笑)
そこで、kintoneやPAに詳しい唐揚げニストさんに相談しました。彼からは、「JSONコードの解析」というアクションを使用すれば良いとアドバイスをもらいましたので、それを採用しました。
少し細かい内容になるので端的に説明すると、kintoneで定義した項目を、同じ型で宣言して取得するイメージです。例えば、チェックボックスを取得するためには「JSONの解析」というアクションを使用し、以下のように宣言を行い、値を受け取ります。(図4)
後は、「Teams通知」に対してチェックボックスをOFFにするような処理を組み込んでいき、動作確認をして期待値通りの動きになることを確認しました。
【図4 JSONによるkintone項目の定義】
まとめ
kintoneはCM通りにローコード開発ができるため、システムの専門知識がなくても容易に変更できますが、他のアプリのPAまで自動的に反映されるわけではありません。将来的には、kintoneを修正すればPAも自動的に連動するようになれば、非常に便利だと思います。
今回は、PAやkintoneの知識不足により遠回りしてしまった失敗談を共有しました。失敗は強烈に印象に残ります。今後もこういう経験を活かして取り組んでいきたいですね。
(編集者・傾奇者)
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