DX事例
2024.10.07
kintoneとTeamsを連携!効率的なチャット機能を導入【PART-1】
こんにちは、ペンネーム・傾奇者と申します。
今回は、最近kintoneに実装したTeamsとのチャット機能についてお伝えします。私自身はkintoneの初心者ですので、内容は少し詳細になっていますが、最後までお付き合いください。(自分自身の整理も兼ねています(笑))
1.依頼
kintoneには通知機能が標準で備わっていますが、メールで大量の通知が送られ重要な通知が埋もれてしまうことがあり、Teamsのチャネルに通知することができないか、という相談がありました。また、標準機能では運用に手間がかかる通知条件の解除機能を実装する必要がありました。
2.実装方法
弊社ではチャットツールとしてTeamsを利用しています。そのため、kintoneに「Teams連携」のチェックボックスと「通知日」の項目を追加し、チェックボックスをONにして保存するとPower Automate Desktop(PAD)を介してTeamsに通知する機能を実装しました。具体的な機能は以下の通りです。
①kintoneでデータの登録や更新を行うと、Webhook機能でPADに連携
②チェックボックスがONの場合、PADからTeamsにメッセージを送信します。
③チェックボックスがONの場合、PADからkintoneのチェックボックスをOFFにし、通知日に当日の日付を設定します(これにより、別の項目のレコード更新の際に通知が発信されることを回避します)。
3.実装内容詳細
①kintoneからPADへの通知
設定は、PADで発行したURLをkintone側に埋め込むイメージです。kintoneのレコードに登録や更新があると、PADが起動する仕組みです。
PAD側では、「HTTP要求の受信時」というトリガーを選択します。保存すると、「HTTP URL」という項目にURLが自動的に生成されます(図1)。
kintone側では、上記のURLをwebhookに貼り付けます(図2)。
これにより、kintoneの動きがPAD側で検知できるようになります。
【図1 PADのトリガー設定】
【図2 kintoneのwebhook設定】
②PADからTeamsにメッセージ送信
PADには、既存のアクションが用意されているため、それを選択してメッセージを送信するチャネルを指定するだけです。これは非常に便利ですね。メッセージの内容は、<>マークを使用してコードビューで編集できるため、UIを考慮してkintoneのURLをメッセージとして送信するようにしました(図3)。kintoneにログインしていれば、通知されたレコードが表示されます。
【図3 メッセージ送信と内容】
③PADからkintoneへのデータ更新
設定は、kintone側でアクセス権限を発行し、PAD側はそのアクセス権を使用してレコードを更新するイメージです。
まず、kintone側でトークンを発行し、外部システムからのアクセスを許可します。昔からネットワーク関連でトークンパッシング方式などがありましたが、ふと思い出しました(笑)(図4)。
次にPAD側では、「HTTP」というアクションを使用します。このアクションの中で、どのサイトの、どの項目にどんな値を処理するのかを指定します。もちろん、kintoneで発行したAPIトークンも指定する必要があります(図5)。
【図4 APIトークン設定】
【図5 PADのkintone更新設定】
4.結果
実際に連携した結果は以下の通りです。
チェックボックスをONにして保存すると、Teamsにメッセージが表示され、チェックボックスはOFFになり、通知日には本日の日付が設定されます。
まとめ
コロナ禍を経て、多くの企業がチャットツールを導入していると思います。例えば、Lineなども身近で使いやすいですよね。しかし、グループによるチャットのデメリットは、メッセージが埋もれてしまいがちで、対応したのか分からなくなることかと思います。
例えば、送信側はプライオリティの高い案件の場合は通知機能を利用するに留めたり、受信者側はメッセージに絵文字を付けることで、対応済みにするなど、ちょっとした工夫をすることでデメリットも軽減できるかもしれませんね。
次回は、今回の対応で気づいたことについて記載したいと思います。
(編集者・傾奇者)
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