DX事例

2024.09.17

業務部署による開発【Vol.2】PDFデータ取得ツール

こんにちは!唐揚げニストです。 今回は早くもVolume2として業務部署による開発の2つ目の成功事例をお話ししたいと思います。

1.概要
今回はPDFのデータをEXCELに自動で保存するという自動化ツールの作成について、前回のお話と同じ部署から相談を受けました。単純に量が多くて手動でコピーするには時間がかかる、テーブルデータを普通にコピーしてもテーブルとして貼り付けられないなど細かい部分でうまく行かず同じように悩まれている方も多いのではないでしょうか。今回使用する自動化ツール(Power Automate for Desktop)は一部制約もありますが、PDFを読み込ませてテーブルを取得することが可能になっております。

2.内容
処理の内容としては毎月手数料精算時に保険会社からPDFでデータが届いているのですが、そのPDFから自動でデータを取得してEXCELに入力するというものでした。今回作成したものはデータによらず1ファイルの中にどれだけテーブルが存在してもデータを取得できるものになります。その分余計なデータが取得されますがそこは手動で削除する対応を行います。対象のデータのみ取得することも可能ですが今回は複雑になりそうだったためスコープから外しています。開発の期間としてはなんと約3時間で完成しました。IT側でアドバイスを行ったものはPDFに存在するテーブルを取得するときの考え方ぐらいでほとんど独力で開発されました。

【図1】PDFイメージ画面
【図1】PDFイメージ画面

【図2】自動化ツールの作成画面
【図2】自動化ロボ作成画面

【図3】データ取得後のEXCEL画面
【図2】データ取得後のEXCEL画面

3.成果
今回の自動化ツールにより、PDFからのデータコピー作業にかかる時間が短縮され正確性も向上しました。この業務が自動化されたことにより月3時間ほどの時間を削減することが可能になりました。このツールを開発された方から以下のようにコメントをいただいています。「入門書を購入し、ネットで学習してから始めましたので、やりながら作るといったやり方では少し難しいかも知れません。ただ、作製する前に対象業務のフローを改めて検証しますので、“変える、減らす、やめる”といった部分が見えてきます。ツールを導入する・しないに関係なくプログラミングの知識が全くない人間でも簡単な学習で作製することができますので、業務改善を行うなかで一度活用方法を検証することはムダにはならないと思います。」

4.今後の展望
前回に引き続き成果が得られました。課題としては毎度同じような話になりますが会社全体に活用範囲を広げていくことです。今回は前回と同じ部署の構築となりましたので他部署に展開し全社的な取り組みとすることが大事かと思います。そのために事例の共有、IT部署による支援体制の存在、評価につながること、これらを発信していき一人一人のモチベーションを向上させていきます。いずれこの取り組みが実を結ぶことを願いつつより一層この業務部署開発を推進していきます。

(編集者:唐揚げニスト)

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【連載記事】
⇒「業務部署による開発【Vol.1】入金消込業務の自動化ツール」
⇒「業務部署による開発【Vol.3】在庫管理・発注システム」

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